A226-2 緩和ケア診療加算(1日につき) 400点

1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、緩和ケアを要する患者に対して、必要な診療を行った場合に、当該患者(第1節の入院基本料(特別入院基本料等を除く。)又は第3節の特定入院料のうち、緩和ケア診療加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、所定点数に加算する。

 

2 医療提供体制の確保の状況に鑑み別に厚生労働大臣が定める地域に所在する保険医療機関であって、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出たものにおいては、注1に規定する届出の有無にかかわらず、当該加算の点数に代えて、緩和ケア診療加算(特定地域)として、200点を所定点数に加算することができる。

 

3 当該患者が15歳未満の小児である場合には、小児加算として、100点を更に所定点数に加算する。

(1) 本加算は、一般病床に入院する悪性腫瘍又は後天性免疫不全症候群の患者のうち、疼痛、倦怠感、呼吸困難等の身体的症状又は不安、抑うつなどの精神症状を持つ者に対して、当該患者の同意に基づき、症状緩和に係る専従のチーム(以下「緩和ケアチーム」という。)による診療が行われた場合に算定する。

 

(2) 緩和ケアチームは、身体症状及び精神症状の緩和を提供することが必要である。緩和ケアチームの医師は緩和ケアに関する研修を修了した上で診療に当たること。ただし、当該研修はがん診療に係わる緩和ケア研修であるため、後天性免疫不全症候群の患者を診療する際には当該研修を修了していなくても本加算は算定できる。

 

(3) 緩和ケアチームは初回の診療に当たり、当該患者の診療を担う保険医、看護師及び薬剤師などと共同の上別紙様式3又はこれに準じた緩和ケア診療実施計画書を作成し、その内容を患者に説明の上交付するとともに、その写しを診療録に添付すること。

 

(4) 当該加算を算定する患者については入院精神療法の算定は週に1回までとする。

 

(5) 1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人以内とする。ただし、「注2」に規定する点数を算定する場合は、1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね15人以内とする。

 

(6) 症状緩和に係るカンファレンスが週1回程度開催されており、緩和ケアチームの構成員及び必要に応じて、当該患者の診療を担当する保険医、看護師などが参加している。

 

(7) 当該保険医療機関に緩和ケアチームが組織上明確に位置づけられている。

 

(8) 院内の見やすい場所に緩和ケアチームによる診療が受けられる旨の掲示をするなど、患者に対して必要な情報提供がなされている。

 

(9) 「注2」に規定する点数は、「基本診療料の施設基準等」別表第6の2に掲げる地域に所在する保険医療機関(特定機能病院、200床以上の病院、DPC対象病院及び一般病棟7対1入院基本料を算定している病院を除く。)の一般病棟において、算定可能である。ただし、「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」別添2「入院基本料等の施設基準等」第5の7の規定により看護配置の異なる各病棟ごとに一般病棟入院基本料を算定しているものについては、一般病棟7対1入院基本料を算定している病棟であっても、当該点数を算定できる。

 

(10) 「注2」に規定する点数を算定する場合は、緩和ケアチームの医師、看護師及び薬剤師の全てが、緩和ケア診療実施計画に基づき実施した診療内容を診療録に記載すること。